ハルクホーガンの入場曲を調べると、「Real American」が真っ先に出てくる一方で、「Eye of the Tiger」やWCW時代の別曲を思い出す人も多く、どれが本当の代表曲なのか迷いやすいです。
結論を先に言えば、人物図鑑として最初に押さえるべき答えは「Real American」ですが、そこだけで終えると、なぜこの曲が神格化されたのか、なぜ別の曲名も語られるのかが見えにくくなります。
ハルクホーガンは単に強かったレスラーではなく、時代ごとに見せ方を変えながら巨大なスター性を維持した存在なので、入場曲の変遷を追うと、赤と黄の英雄時代、アメリカンヒーロー像、そして後年の変化まで一気につながって理解できます。
この記事では、ハルクホーガンの入場曲の答えをはっきり示したうえで、初期に使われた楽曲、WWFで「Real American」が定着した理由、WCWとnWoで印象がどう変わったか、いま見返すならどの入場シーンが面白いかまで、プロレスファン目線で丁寧に整理します。
ハルクホーガンの入場曲は「Real American」
ハルクホーガンの入場曲は何かと聞かれたら、まず答えるべき曲は「Real American」です。
これは単に知名度が高いからではなく、ホーガンというキャラクター、1980年代のWWF、そしてハルカマニアの熱狂を最も強く結びつけている曲だからです。
ただし、初期には別曲が使われていた時期もあり、後年にはWCW側のイメージも重なるため、ここでは「なぜReal Americanが代表曲なのか」を根拠ごとに押さえていきます。
結論として最も有名で代表的なのはReal American
ハルクホーガンの入場曲を一曲だけ挙げるなら、人物図鑑でも雑学でも動画検索でも、答えはほぼReal Americanで問題ありません。
理由は明快で、ホーガンが最も巨大なヒーローとして語られる赤と黄の時代を象徴している曲がこの一曲であり、多くのファンの記憶に残る勝利、雄叫び、ポーズ、そして観客の大合唱と一体化しているからです。
入場曲は単なるBGMではなく、そのレスラーの人格を最初の数秒で伝える看板ですが、Real Americanはホーガンの超人的な自信、愛国的なヒーロー像、子どもにも伝わる分かりやすさを、複雑な説明なしで一気に提示できました。
そのため、初期曲や別団体での使用曲を知っているファンでも、「ハルクホーガンと言えば何の曲か」という問いに対しては、最終的にReal Americanへ着地することが多いです。
検索意図にまっすぐ答えるなら、ハルクホーガンの代表的な入場曲はReal Americanであり、ここを起点に他の曲へ話を広げると整理しやすいです。
WWEもReal Americanをホーガンの象徴として扱っている
WWE公式プロフィールでは、ホーガンを説明する文脈の中で「The Real American」という表現が前面に置かれており、団体側もこのイメージを本人の看板として扱ってきたことが分かります。
さらに、WWEによるリック・デリンジャー追悼記事でも、彼が手がけた「Hulk Hogan’s iconic “Real American” entrance theme」という位置付けが明示されており、単なる懐メロではなく、公式に認知された象徴曲であることが確認できます。
この「iconic」という扱いは非常に大きく、プロレスの世界では人気曲が多く存在しても、団体の公式文章で本人とほぼ同義のように語られる曲は限られます。
つまり、ファンの思い出補正だけでReal Americanが代表曲になっているのではなく、WWE自身がホーガンの歴史を語る際に、この曲を切り離せない要素として整理しているわけです。
人物図鑑の記事で答えを一つに絞るなら、こうした公式の扱いを踏まえても、最優先で押さえるべき曲はReal Americanだと言えます。
なぜこの曲がホーガン像にぴったり重なったのか
Real Americanが強いのは、曲そのものが格好いいからというだけではなく、ハルクホーガンというキャラクターの分かりやすさと完全に噛み合っていたからです。
ホーガンは難解さや陰りで魅せるタイプではなく、巨大な身体、真っすぐな表情、勧善懲悪のメッセージ、そして観客に勇気を与えるヒーローとして売り出されたレスラーでした。
その路線に対して、Real Americanはイントロから「いま正義の主人公が来る」という空気を作りやすく、会場の誰もが一瞬で物語の方向を理解できます。
入場曲とギミックがずれるレスラーも少なくありませんが、ホーガンの場合は曲名、歌のムード、コスチューム、ポーズ、アナウンス後の立ち振る舞いまでが一本の線でつながっていました。
だからこそ、曲が流れた瞬間に観客はレスラー本人だけでなく、「ハルカマニア」という現象そのものまで思い出しやすくなり、代表曲としての格が一段上がったのです。
イントロ数秒で会場の温度を上げる力があった
名入場曲の条件は、フル尺で聴いて良い曲であることよりも、冒頭の数秒で客席の感情を動かせることですが、Real Americanはその条件を非常に高い水準で満たしています。
プロレス会場では、曲が始まってからレスラーが姿を見せるまでに短い間があり、その間に観客が誰の登場かを認識し、期待値を一気に引き上げる必要があります。
Real Americanは、その「認識」と「期待」をほぼ同時に成立させるタイプの曲で、鳴り出しだけでヒーロー来場の空気を作れるため、大観衆向けのテーマとして抜群に強いです。
しかもホーガンは、音に合わせてゆっくり姿を見せ、耳に手を当て、Tシャツを破り、観客の反応をさらに増幅させる動きを徹底していたので、曲の強さがパフォーマンスで何倍にも膨らみました。
入場曲単体ではなく、曲と動きが相互に補強し合っていたことが、いまも「ホーガンの入場は特別だった」と語られる大きな理由です。
他の名曲と比べても分かりやすさが突出している
プロレスには不穏さで魅せる曲、怪奇性で惹きつける曲、反逆心を煽る曲など多彩な名テーマがありますが、Real Americanの強みは意味の取りやすさが圧倒的に高いことです。
初見の観客でも、この曲が流れた瞬間に「強くて明るくて勝ちそうな主役が来る」と理解しやすいため、世代や国をまたいでも反応が起きやすいです。
とくに1980年代の全国区戦略を広げていたWWFにおいては、子ども、家族、ライト層まで取り込む必要があり、その文脈でホーガンとReal Americanの組み合わせは非常に機能的でした。
マニア向けの奥行きより、誰にでも届く大看板としての強さが必要な時代に、この曲はホーガンのスター性を最大化する道具になったのです。
だから歴史的名曲を比べたとき、音楽的な複雑さ以上に「主役の曲としての完成度」でReal Americanが高く評価され続けています。
まず押さえたい曲の変遷を一覧で見る
ハルクホーガンの入場曲は一生ずっと同じだったわけではないので、代表曲を理解するには、時代ごとの流れを短く整理しておくと混乱しにくいです。
とくに検索では初期のEye of the Tiger、WWFのReal American、WCW期のAmerican Madeあたりが同時に出てくるため、年代とキャラクターをセットで覚えるのが近道です。
| 時期 | 印象的な曲 | イメージ |
|---|---|---|
| 初期WWF前後 | Eye of the Tiger | 勢いと映画性 |
| 黄金期WWF | Real American | 国民的ヒーロー |
| WCW期 | American Made | 自己神話の拡張 |
| Hollywood Hogan期 | 別路線のテーマ | 威圧と変身 |
この表を見るだけでも、ホーガンの入場曲は単純な差し替えではなく、その時代に売り出したい人物像に合わせて役割が変わっていたことが伝わります。
そして、その中で最も広く共有され、いまなお「ハルクホーガンの曲」として最初に想起されるのが、やはりReal Americanです。
初心者向けに要点だけ先に整理する
ここまでの内容を短く言い換えると、ハルクホーガンの入場曲は一つに固定されていたわけではないが、代表曲として覚えるならReal Americanでよいということです。
そのうえで、初期と後年を押さえると理解が一気に深まるので、最初は次のポイントだけ覚えておけば十分です。
- 代表曲はReal American
- 初期にはEye of the Tiger期がある
- WCWではAmerican Madeも印象的
- 時代で人物像が変わる
- 曲を知ると入場がもっと面白い
この五つを頭に入れておくと、昔の映像を見たときに「なぜ今日は違う曲なのか」という疑問で止まらず、時代背景ごと楽しめます。
人物図鑑としても、入場曲をきっかけにホーガンのヒーロー性と変化の大きさを同時に語れるので、単なる曲名紹介よりずっと立体的なプロフィールになります。
代表曲になるまでの流れを時系列で整理する
Real Americanが代表曲だと分かっても、なぜ別の曲名が一緒に語られるのかを知らないと、検索結果を見たときに情報が食い違っているように感じやすいです。
実際には情報が間違っているというより、時代ごとに使われた曲が違うため、どの時点のホーガンを思い浮かべているかで答えが少し変わっています。
ここでは、初期のEye of the TigerからReal Americanへ定着していく流れを、人物史とテーマ曲の関係という視点で整理します。
Eye of the Tigerが初期ホーガンの勢いを支えた
初期のホーガンを語るうえで外せないのが、SurvivorのEye of the Tigerです。
この曲は1982年の楽曲で、映画「Rocky III」の主題歌として広く知られており、WWEもホーガンが同作に出演したことを公式記事で触れています。
ホーガンは映画でサンダーリップス役として強烈な存在感を見せており、その映画的イメージとEye of the Tigerの昂揚感は、スター街道を駆け上がる時期の勢いと非常に相性が良かったです。
まだ後年の「赤と黄の国民的英雄」として完成し切る前の段階では、曲の持つスポーツ映画的な熱量が、ホーガンの大きさと荒々しさを前に押し出す役割を果たしていました。
そのため、古くからのファンほど「ホーガンの最初の印象はEye of the Tigerだった」と語ることがあり、この記憶が後年のReal American像と並んで残っているのです。
Real Americanへ移る背景には時代と団体の都合があった
Real Americanがホーガン専用のためだけに最初から用意された曲だと思われがちですが、資料をたどると、もともとは別の使われ方をしていた経緯が見えてきます。
WWEのU.S. Express紹介では、同チームが一時的にホーガンのReal Americanを使っていたことが触れられており、さらにCageside Seatsの記事では、のちにホーガンがこの曲へ移行した流れが整理されています。
- 初期はEye of the Tigerの印象が強い
- Real Americanは別の使われ方もあった
- 1985年末ごろにホーガンの色が強まる
- 以後は赤黄ホーガンの象徴になる
- 知名度が逆転して代表曲化する
つまり、代表曲は最初から固定されていたのではなく、時代の流れとホーガンのスター化の中で「この曲こそ本人のものだ」と定着していったのです。
この経緯を知ると、Real Americanの強さは偶然ではなく、ホーガンがトップスターとして完成していく過程と結びついた結果だと理解しやすくなります。
時系列で見ると混同しやすい理由がよく分かる
入場曲の話題がややこしくなるのは、ファンが見始めた時期によって「最初に刷り込まれたホーガン像」が違うからです。
幼少期に1980年代の黄金期を見た人と、後年に映像ソフトや名場面集で触れた人では、強く残る曲の記憶も少し変わります。
| 見た時期 | 印象に残りやすい曲 | 受け取る像 |
|---|---|---|
| 映画連動の初期 | Eye of the Tiger | 上昇中の怪物 |
| WWF黄金期 | Real American | 絶対的英雄 |
| WCW視聴期 | American Made | 自己演出の達人 |
| 後年の再評価期 | 複数曲の記憶 | 変化する巨星 |
こうして時系列で見ると、情報が食い違うのではなく、どの時期のホーガンを中心に語っているかが違うだけだと分かります。
だからこそ、記事としては最初にReal Americanを答えとして示しつつ、初期のEye of the Tigerまで補足する構成が最も検索ユーザーの疑問に応えやすいです。
WCWとnWoで曲の印象はどう変わったか
ハルクホーガンの入場曲を面白くするのは、WWF時代の代表曲だけでなく、WCW以降に「同じ人物なのに空気が変わる」ことまで音で感じ取れる点です。
ホーガンは団体を移るたびに、過去の栄光をそのまま繰り返すのではなく、自分のスター性を新しい形へ組み替えてきました。
その変化はコスチュームや言動だけでなく、入場曲の方向性にもはっきり現れており、曲の違いを知ると後年のホーガン像が急に理解しやすくなります。
American MadeはWCW期のホーガンを象徴するもう一つの顔だった
WCW時代のホーガンを語るうえで印象的な曲として挙がるのがAmerican Madeです。
レコチョクの「Hulk Rules」収録情報では、Hulk Hogan and The Wrestling Boot Band名義の楽曲としてAmerican Madeが確認でき、別時代のホーガン像を支える曲として存在感を持っていたことが分かります。
この曲はReal Americanと同じく愛国的で大きなスケール感を持ちながらも、より自己神話的で「ホーガンというブランド」を前に押し出す感触が強く、90年代の拡張されたスター像に似合っていました。
WWF黄金期の純粋なヒーロー感に比べると、WCWでのホーガンは業界の中心として君臨する大物感が濃く、その違いが曲の受け取り方にも表れています。
そのため、WCWから見始めたファンにとっては、Real AmericanだけではなくAmerican Madeもまた「自分の中のホーガンの曲」になりやすいのです。
Hollywood Hoganになると明るい英雄像では足りなくなった
ホーガンの歴史でもっとも大きな転換点の一つが、nWoを率いるHollywood Hoganへの変身です。
この時期のホーガンは、かつての勧善懲悪ヒーローとは異なり、観客のブーイングや威圧感さえ武器にする存在になっていきました。
| 比較軸 | 赤黄時代 | Hollywood期 |
|---|---|---|
| 基本感情 | 高揚 | 圧力 |
| 見せたい姿 | 救世主 | 支配者 |
| 観客の役割 | 応援 | 反発も熱量 |
| 曲に求める効果 | ヒーロー告知 | 空気の支配 |
こうなると、Real American型の明快な正義の曲だけでは表現しきれず、よりダークで支配的な空気をまとった入場が必要になります。
同じハルクホーガンでも、時代によって曲の役割がまるで違うことが分かるので、入場曲の変化はギミック変化の最も分かりやすい証拠だと言えます。
WWF時代とWCW時代を聴き分けるポイント
ホーガンの曲を聴き比べるときは、単に好き嫌いで分けるより、「その曲がどんな人物像を最初の数秒で伝えようとしているか」に注目すると理解しやすいです。
とくに次の視点で見ると、各時代の曲の役割が整理されます。
- 英雄の入場か支配者の入場か
- 観客を歌わせる曲か圧倒する曲か
- 子どもにも伝わる単純明快さが強いか
- 自己神話を増幅する演出が強いか
- 歓声を前提にしているかブーイングも使うか
この見方をすると、Real Americanは「応援したくなるホーガン」、American Madeは「巨大ブランドとしてのホーガン」、Hollywood期は「恐れられるホーガン」という違いが見えてきます。
つまり、入場曲の変遷は単なるBGMの差し替えではなく、ホーガンが時代ごとにどんな感情を観客に抱かせたかったかを示す設計図でもあるのです。
Real Americanが今も語られる理由を掘り下げる
レスラーの入場曲はその時代に流行って終わることも多いですが、Real Americanは何十年も経ってなお「ハルクホーガンの曲」として強く残り続けています。
これは懐かしさだけでは説明しきれず、曲の役割、ホーガンのスター性、プロレス史の転換点との結びつきが重なった結果として見るほうが自然です。
ここでは、なぜReal Americanが世代を越えて語られるのかを、人物図鑑の視点からさらに深く見ていきます。
曲だけで人物像が伝わる完成度が高かった
Real Americanの最大の強みは、ホーガンを知らない人でも「大きなヒーローが来る曲」だと直感しやすい完成度にあります。
多くの入場曲は、本人の背景知識がないと魅力が半減しますが、Real Americanは主旋律と雰囲気だけで、強さ、前向きさ、分かりやすい正義感を一度に伝えられます。
しかもホーガン本人が、口上、ポーズ、Tシャツ破り、耳当て、ハルカマニアの煽りまで含めて曲の世界観を全身で演じ切れたため、音と身体表現がずれませんでした。
入場曲は本人が背負い切れなければ名曲になりにくいですが、ホーガンはむしろ曲の分かりやすさを何倍にも増幅するタイプのスターだったので、両者の相性が異常なほど良かったです。
結果として、曲単体でも覚えやすく、映像と結び付いたときにはさらに記号性が強まるという、理想的な代表曲になりました。
プロレス史の節目とセットで記憶されている
Real Americanが特別なのは、単にホーガン個人の人気曲だからではなく、WWFが全国区から巨大エンタメ企業へ跳ね上がる時代の象徴と結びついているからです。
ハルカマニア、レッスルマニア、セレブとの連動、大観衆興行といった80年代の拡大路線を思い浮かべるとき、ホーガンとこの曲はほぼセットで想起されます。
- 80年代WWFの看板感が強い
- ハルカマニアの熱狂を呼び戻す
- 大舞台の絵がすぐ浮かぶ
- 時代の空気まで含めて記憶される
- 後続レスラーの基準にもなった
つまり、この曲は一人のレスラーのテーマという枠を超え、プロレスがポップカルチャーとして爆発した時代のサウンドトラックになっています。
だから現在のファンが過去映像を見返しても、単なる昔の曲ではなく、「この時代はこういう熱量だったのか」と一瞬で感じ取れる力が残っているのです。
今聴いても古びにくい理由がある
80年代のテーマ曲は時代感が強すぎて、後から聴くと少し笑ってしまうものもありますが、Real Americanは古さがむしろ味として機能しやすいです。
それは、曲が狙っている感情が非常に単純明快で、皮肉や複雑さに依存していないからです。
| 残りやすい理由 | 内容 |
|---|---|
| 入口が広い | 初見でも理解しやすい |
| 記号性が強い | ホーガン像と一体化 |
| 映像映えする | ポーズと噛み合う |
| 会場向き | 大歓声に負けない |
音楽的な流行だけに乗っていた曲なら色あせやすいですが、Real Americanは「主人公の登場を最大化する」という目的に特化しているため、時代が変わっても機能が見えやすいです。
だから現在のファンが後追いで聴いても、歴史的価値だけではなく、入場曲としての分かりやすい強さを体感しやすいのです。
入場曲を知るとハルクホーガンの人物像がもっと見える
レスラー人物図鑑では、得意技やタイトル歴だけでもプロフィールは作れますが、ハルクホーガンのような超大物になると、それだけでは本当の大きさが伝わりにくいです。
ホーガンの凄さは、試合に勝つこと以上に、自分が出てきた瞬間に会場の空気を変えられることにあり、その象徴装置が入場曲でした。
つまり、曲を知ることは音楽トリビアを増やすことではなく、ホーガンがなぜ「現象」と呼ばれるほどのスターだったのかを理解する近道になります。
英雄ホーガンは曲と一緒に完成していた
ハルクホーガンのヒーロー性は、強い身体や派手な勝ち方だけで成立していたわけではありません。
観客は入場の時点で、これから見るのが「逆転して最後に勝つ主役」だと理解しており、その期待値を最初に作るのがReal Americanでした。
もし曲が曖昧だったり、人物像と噛み合っていなかったりすると、ホーガンの分かりやすい英雄性はここまで瞬時に共有されなかったはずです。
逆に言えば、ホーガンはテーマ曲、カラーリング、口癖、観客への語りかけまで含めて、巨大ヒーローという商品を極めて高いレベルで完成させていたレスラーでした。
人物図鑑で入場曲に触れる意味はそこにあり、曲を抜きにするとホーガンのスター設計の半分を落としてしまいます。
悪役化した後年も入場曲の役割はむしろ大きかった
長く第一線にいるレスラーは、若い頃の成功体験に縛られて変化できなくなることがありますが、ホーガンは後年に自分の見せ方を大きく変えました。
その変化を観客へ一発で知らせるには、見た目だけでなく、音の印象を変えることが非常に重要でした。
| 人物像 | 曲の役割 | 観客の感情 |
|---|---|---|
| 正義の英雄 | 歓迎を呼ぶ | 期待 |
| 巨大スター | 格を誇示する | 圧倒 |
| 反逆の支配者 | 空気を支配する | 反発と熱狂 |
| 再評価される伝説 | 記憶を呼び戻す | 郷愁 |
この表のように、ホーガンは時代ごとに観客へ求める感情を変えており、入場曲はその変更を最も分かりやすく伝える装置でした。
だから後年のホーガンを評価するときも、単に「昔より悪くなった」「別人になった」で終わらせず、曲の変化からスターとしての再設計を読むと面白さが増します。
曲の変遷を知ると試合より前から物語が始まる
ホーガンの映像をこれから見る人は、試合開始のゴングまでを前置きだと思わず、入場そのものを物語の第一章として見るのがおすすめです。
とくにテーマ曲が変わる時代は、まだ何も起きていないのに観客の反応が変わり、実況のトーンが変わり、ホーガン本人の歩き方まで変わって見えてきます。
- 曲が鳴った瞬間の歓声量
- 登場までの間の作り方
- 耳当てやポーズの長さ
- 観客へ何を求めているか
- 試合前に人物像が完成しているか
この視点で見ると、入場曲は単なる添え物ではなく、ホーガンがその日の自分をどう見せたいかを最初に宣言するセリフのような存在だと分かります。
つまり、ハルクホーガンの人物像はゴング後だけでなく、曲が鳴った瞬間からすでに始まっているのです。
いま見返すなら注目したい入場シーン
入場曲の話は文字だけでも理解できますが、やはりホーガンの凄さは映像で見たときに完成します。
とくにホーガンは、同じ曲でも時代によって表情、歩き方、観客との距離感が変わるため、数本の象徴的なシーンを比べるだけで人物像の変化がはっきり見えます。
ここでは、これからホーガンの入場曲を体感したい人向けに、どの時代の映像に注目すると理解しやすいかを整理します。
1980年代の赤黄ホーガンはReal Americanの教科書になる
最初に見るべきなのは、やはり1980年代の赤と黄のホーガンです。
この時代の映像では、曲が流れた瞬間の客席の反応、リングイン前にためを作る所作、Tシャツ破りまでの流れが非常に完成されており、なぜReal Americanが代表曲なのかを理屈抜きで理解できます。
まだプロレスの文法に慣れていない人でも、「この人は絶対的な主役なのだな」と数十秒で伝わるので、人物図鑑の導入として最適です。
また、子どもにも伝わるヒーロー性と、アリーナ全体を巻き込む大スター感が同居しているため、ホーガンが文化現象になった理由も見えやすいです。
まずはこの時代の入場を一本見るだけで、文字で読んだ解説の多くが映像として腑に落ちるはずです。
2002年の再登場は郷愁と伝説性が混ざる
後年のホーガンを見るなら、2002年以降の再登場にも注目です。
WWE公式プロフィールでも、2002年に赤と黄の姿で戻り、新世代の相手に立ち向かった流れが語られており、この時期は「現役最強の英雄」ではなく「伝説として迎えられる英雄」というニュアンスが強くなっています。
| 見どころ | 1980年代 | 2002年以降 |
|---|---|---|
| 歓声の質 | 熱狂の渦 | 郷愁と敬意 |
| ホーガンの立場 | 現役の主役 | 帰還した伝説 |
| 曲の役割 | 勝利予告 | 記憶の呼び起こし |
| 見てほしい点 | 爆発力 | 観客の共鳴 |
同じReal Americanでも、若き日の絶対感と、伝説の帰還としての感動では見え方が大きく変わるため、二つの時代を見比べると曲の奥行きが増します。
これはホーガンだからこそ成立する見方であり、長いキャリアを持つ超大物レスラーの人物図鑑らしい楽しみ方でもあります。
初見の人はこの順番で見ると理解しやすい
映像を闇雲に探すより、時代の流れに沿って見ると、ホーガンの入場曲がどう変化し、何が核として残ったのかが把握しやすいです。
迷ったら次の順番で追うのがおすすめです。
- 1980年代のReal American入場
- 初期のEye of the Tiger期
- WCW期のAmerican Made
- Hollywood Hogan期の空気の違い
- 2002年以降の帰還シーン
この順番で見れば、「最初は勢いのスター」「次に国民的英雄」「さらに巨大ブランド」「そして変身と再評価」という流れが一本につながります。
結果として、ハルクホーガンの入場曲は単なる人気曲の一覧ではなく、レスラー人生そのものを要約した年表だと実感しやすくなります。
ハルクホーガンの入場曲を知ると人物像がもっと立体的に見える
ハルクホーガンの入場曲は何かという問いへの答えは、まずReal Americanで問題ありません。
ただし、初期にはEye of the Tigerがあり、WCWではAmerican Madeも印象を残し、後年にはさらに別路線の空気をまとったことで、ホーガンというスターの変化の大きさが見えてきます。
だからこそ、このテーマは単なる曲名当てではなく、ホーガンが時代ごとにどんな主役であり、どんな支配者であり、どんな伝説として受け止められたかを知る入口になります。
人物図鑑として覚えるなら「代表曲はReal American、ただし時代で聴こえ方と役割は変わる」という一文が最も実用的で、そこまで理解できるとハルクホーガンという存在が試合結果以上に大きなスターだったことがよく分かります。

